ギャップ。。

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 何年か前にウィーンのカフェで食べた「アプフェル シュテュルーデル」。煮た林檎を薄い皮でグルグル巻いて焼き上げたお菓子。家庭で作るには皮を薄く広く伸ばす作業が難しく、またウィーン菓子を得意とするお店でないと出会う機会がなかなかない…そこで、ウィーンを訪れたら必ず食べよう!!と意気込んでたのですが。。。

 作られてから時間が経っていたせいか、全然「パリッ」とした食感ではなかったんです。パイのようなイメージ(思い入れ?)とは違い、なんというか、「蒸気がこもったまま冷めてしまった春巻き」のような、ちょっとぐにゃ。とした感じ。中の林檎はまぁまぁ美味しかったのですが、イメージとのギャップにがっかりでした。

 実際「アップルパイ」も自分で作った焼きたての味を知ってしまうと他所のに興味を持てなくなるので、これはがんばって作るしかないか~と思うのでした。が、まだ「これだ!」と納得いくまで作っていないので、教室でデビューさせるのは当分先だなぁ。。

昨日いちごの話しだったのに今回何故林檎かといえば、アップルパイの実習があったのでした。(単純!)林檎のお菓子を作るのは紅玉が手に入る時期だけと決めているのです。そろそろこの辺でも入手するのが難しくなってきて、今回確保はしましたが、あまり良い状態とは言えませんでした。さすがにもう最後かな、あとは秋まで待たなくちゃ、なんて思っていたら、この画像を発見♪という訳です。やっぱり美味しい物は自分でじっくり作る。これこそ最高の贅沢かもしれません。楽しみはもうちょっと先に延ばしておくことにしましょう。
 

# by farine12 | 2005-03-11 00:31 | 想いの欠片/Pieces of My Mind | Comments(0)

記憶の中の。

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春といえばなんといっても「いちご」。小粒のいちごが大好きなわたしは、個人的には年が明けてからしか、いちごのお菓子(デザート)は作りません。年々旬が前倒しになっていて、いちごも11月末から出回りますが、粒が大きすぎ。クリスマスの頃にはお菓子業界に「ちょうどいいサイズ」が流れてしまうので、スーパーで手に入るものはやはり大きめです。
 
バレンタインも終わってほっと一息つく頃が、ちょうどいいサイズが出回るんですよね~「ひとつぶ」で「ころん」とした、「いちごらしい」カタチ。なんか、「絵になる」んですよ。
昔むかし、まだ小さかった頃、住んでいた家の周りには畑が多く残っていて、4月になると「はたけのおばあちゃん」が摘みたてのいちごを売りに来てくれましたっけ。すりガラスごしに見える割烹着。ちょっと日に焼けた顔。少し土が入り込んでいる爪。ふつうのザルに盛られたいちごでしたが、とてもピカピカで美味しかった。おばあちゃんの来そうな日にはワクワクして縁台をちらりちらりと眺めていました。そんな遠い日の記憶が、実はしっかりと残っているのかもしれません。甘いだけじゃなく、酸味もしっかりと主張する小粒のいちごに出会うと、懐かしさでいっぱいになります。

# by farine12 | 2005-03-10 23:48 | 想いの欠片/Pieces of My Mind | Comments(0)

とろとろ…

午前中のレッスンで「シュー・ア・ラ・クレーム」を取り上げました。が、ちょっとバタバタしているうちに、卵を多く入れてしまい、とろとろの生地に。そのまま絞るには形を保てないので、生徒さんには申し訳ないけれど作り直してもらいました。(重労働だから大変!ちょっと気の毒でしたが。。)結果はバッチリでしたが(ホッ。。)、とろとろ生地の使い道を言いそびれてしまったので、ここでご紹介。

 ?中温の油に落として「揚げシュー」にする
 ?天板にオーブンシートを敷き、生地を薄く伸ばして180℃で10分~色がつくまで焼く(適当にちぎってアイスクリームに添えてデザート風にするのがオススメ)

まったく捨ててしまうのは寂しいですものね。「あ、しまった!」と思っても、形を変えるとそれなりになることも多いです♪(どうやってもフォローできない失敗もたまにありますが、それは別の機会にお話しを。)

# by farine12 | 2005-03-09 23:32 | お菓子作りのヒント/Hints for Baking | Comments(0)

求む、卵白!?

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オリジナルケーキのひとつ。卵白だけを使ったスポンジとラズベリークリームを巻いたもの。
春らしい色合いとふんわり、しっとりの口当たりが気に入っていて去年の今ごろはお茶タイムによく登場していました。今シーズンはまだだなぁ。。それというのも、卵白がかなり溜まらないと作れないのです。最近はレギュラーのフィナンシェで定期的に卵白を使用するので、こちらにまで回らないんですよね~
そのうち登場しますので、もしこれにあたったら、ラッキー♪ということで。

# by farine12 | 2005-03-09 01:46 | Comments(1)

はちみち。

教室のレッスンで取り上げたお菓子に、蜂蜜をたっぷり使用した小型の焼き菓子がありました。特別な蜂蜜じゃなくてもいいんですよ、ごく普通のほうが美味しくできますよ、なんてお話から、ちょっと発展して…

 「はちみつ」を「蜂」の「蜜」と改めて意識すると結構怖いものがありますが、先日ある雑誌で、「1匹の蜂がその一生をかけて集められる蜜はわずかにティースプーン1杯」と読んでからは、これまで以上に大事に味わって使わなくては!と思いました。

 「はちみつ」で思い浮かぶものの1つに、「クマのプーさん」があります。自分で蜂蜜を取りに行こうとしたエピソードは有名ですね。もちろんあのお話しも、とってもかわいいのですけれど。もっと気に入っているのは、貯蔵庫の梯子に乗って腕を伸ばして「はちみち」と書かれたつぼを取るシーン。原作では「HONEY」が「HUNNY」になっているんです。ちいさな子ども(?)がいかにも間違えそうなスペルになっているところが微笑ましくて、なごんでしまいます。
 そしてそれを「はちみち」と翻訳する石井桃子さんのセンスも素敵!意味がちゃんとわかって、なおかつ発音も限りなく「はちみつ」に近くて。「はちみつ」と言っているつもりで舌が回ってないのかな、なんて想像もふくらんだりして。。
 いつの時代に読んでも「名訳」と言われる所以でしょうね。

# by farine12 | 2005-03-08 00:27 | 想いの欠片/Pieces of My Mind | Comments(0)

創作スタジオ粉工房のブログ。レッスンの様子や日々のあれこれを綴ります。


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