「赤い公園」というバンドに出会ってすでに6年。毎日必ず数曲は聴いているのですが、特にこの3年間は聴きながらいつもいろんな感情に揺さぶられ続ける日々でした。
初代ボーカルである佐藤千明さんの圧倒的な歌唱も素敵だし、脱退後にあらたに加入した石野理子さんの透明感溢れる歌声も好き。「赤い公園」の存在を知ったときにはすでに千明さんは脱退していたので、それこそ音楽番組などを通して「リアルタイム」に見聞きしていなかった分だけ、ある意味で「思い入れ」がなかったとも云えますね。対照的にも思えるような2人のボーカリストを、どちらも等しく「好き」と思えていたのは、わたしにとっては幸いなことでした。
ソロで活躍するシンガーソングライターの「歌詞」と「歌声」にのみ関心があった、程度の音楽との関わりをしてきたので、「バンド」「バンドサウンド」というものの奥深さを初めて意識したのが「赤い公園」だったのです。ドラムやベースの音なんて、今までほとんど聞こえてこなかったのに、ものすごーく嵌まって、うわぁ格好良い☆この転調の部分どんなふうになっているんだろう?なんて思うくらいに(笑)。
まいにち毎日ずっと、2~3曲の時も、アルバム1枚分くらいの曲数の時も、スマホに入れた曲達を多少の差はあれとにかく聞き続けていますが、2020年に発表されたシングルの2曲分だけは、YouTubeでだけ、聴いています。結果的にラストシングルになってしまったこの2曲が、運転中に不意に掛かってしまったら、多少なりとも動揺してしまうような気がして。「聴きに行こう」と決めてから、映像と共に観に行く。それくらいがちょうど、良かったのです。
「君が好き ちょっと黒いくらいの青い空が良く似合う
I pray for you それじゃ、またね
今日もどこかで 笑ってるかな
君の旅が どうか美しくありますように」 ー赤い公園「pray」ー
こんなに美しい曲を残して去ってしまった津野さん。活動休止と復活を繰り返すバンドや、実質解散なのに「休止」で通しているバンドだってあるはずなのに、なぜ自由に過ごせないんだろう、どんなペースであっても、これからも応援し続けるのに。その想いを、音を、ずっと届けて欲しかった、なんて思ってしまうのも、一方的なエゴなのかな、などと考えたり。もうすべて、出し尽くしたとご本人が思ってしまったのかな、だってこんなに素敵な曲だもの、なんて思ったり。
何をどう思おうと考えようと、たどり着くのはやっぱり、「赤い公園」の歌詞も曲も演奏もとにかく素敵で大好きだということ。時々とても悲しくなるけれど、それでも、出逢えたことの幸せが圧倒的に勝っているということ。世代は違っても人生の指針をくれる存在であること。
ドラムの歌川さんは結婚してお子さんも誕生し、ベースの藤本さんは他のバンドのサポートメンバーとして活躍しているし、ボーカルの理子さんは俳優としても今期話題のドラマに出演しているし、みんなそれぞれが、違う道を歩いていて。どうかお幸せに、その旅が美しくありますように、と願っています。もちろん、「赤い公園」と「津野米咲」さんを慕ってきた大勢のファンのひとたちも。やり場のない孤独な夜を乗り越えた全てのひとにも。
この3年間、「赤い公園」のことを書きたいけれどどこから始めて良いかわからない、まとまらない、とずっと思っていたけれど、支離滅裂ながらもやっと少しだけ書けたことで、変わらない毎日が少しだけ変わるのかもしれません。やっと、ラストシングルに収録された「pray」と「オレンジ」という楽曲を、シャッフルでふっと聴いても意識がワープしなくて済むかもしれません。近いうちにスマホに入れることになりそうです。そして、この「はなうた♪」カテゴリに他の楽曲を連投するかもしれません(笑)。
↓お菓子のハナシじゃないけれど…
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