優しい響き。


 とある映画の挿入歌で初めてその歌声を聴いたとき、あ、この声!とすぐに惹き込まれたのが「中山うり」。早速you tubeで検索しました。アコーディオンを弾きながら、ときにトランペットもふきながら歌う姿のリズミカルなしなやかさ、そして優しい詞の世界にあっというまに引き寄せられたのでした。

 素敵な曲はいっぱいあるけれど、季節的にこちらかな…と思うのは「ホタル」。アニメーションがまた独特の世界観です。







♪叱られて 泣き虫とホタル
飛び出した 夏の夜に
コンペイトウの味がした
ここは秘密の場所

口笛吹けば おばけがでるよ 
ほら 信じていただろう
目を閉じて

寄り道で 追いかけてホタル
いつまでも帰れなくて
紅く染まるホオズキは
恋をしたのかしら

背くらべしてた ひまわりの下
ねぇ 追いつけるのかなあ
いつの日にか

夢見鳥 振り向けばホタル
大きな木の枝に乗り
飛び立つ日を胸に抱き
指折り数えてる

またいつか さようならホタル
照らしてよ 街の中で
今夜 しあわせが舞います
ホタル ホタル ホタル

舞いあがれもっと いつまでも

忘れないずっと ここにいる      ♪

−中山うり「ホタル」−



 
 実際に自分で経験したことかどうかは別として、まるで原風景のように印象的な欠片がたくさん散りばめられていて、聴くたびに懐かしいような少し寂しいような気持ちになるのです。普段はあまり思い出さないドアのひとつを開けると、一歩先にはいつまでも変わることのない「かつて」の世界が広がっているような。時の流れを忘れたまま閉じ込められてしまうような妖しいものではなくて、入ってきたドアはいつでもそこにあって、冒険なんかしなくても、暗号なんか読み説かなくても、またすぐに自分の意志でドアを開けて元の世界に戻れるような、そんな優しい世界をイメージします。

 もとから女性アーティストに関しては、張り上げるように歌う声よりも、ボサ・ノヴァのような柔らかい発声が好きなので、彼女の「ぼわぼわ」と響く優しい声は本当にすっと身体に沁み込みます。

 ついでにもうひとつ。上の「ホタル」とは全然違う印象の一曲。こちらは実際に演奏して歌う中山うりさんの姿が見られます。「マドラス横町」






 まるで小さな頃に図書室で読んだ世界少年少女全集に出てきそうな異国の風景。PVの映像もいろんな要素があって可愛らしいし、何よりも楽しそうに歌っているうりさんの姿がチャーミング♪ 楽器の演奏はおろか、歌うことも苦手なわたしですが、こうして眺めているとつい、そんなことはどうでもいいか!と一緒にくちずさんでしまうのです。

↓お菓子のハナシではないけれど…
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by farine12 | 2013-07-22 00:06 | はなうた♪/Humming♪ | Comments(0)

創作スタジオ粉工房のブログ。レッスンの様子や日々のあれこれを綴ります。


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