少年時代への憧れ。





 あちこちで美しく咲き誇っているツツジを見ると思い出す曲のひとつ。秦基博さんの「アゼリアと放課後」。(ちなみにアゼリアとは西洋ツツジのことで、川崎市の市花にもなっているそうですが…)

♪ いつだって臆病なせいで 友達のあとばかり追いかけた
  アゼリアと放課後
  ひとり初めて自転車に乗って 街はずれ野球場に出掛けた
  違って見えた世界

  せわしない毎日に疲れては自分をすぐ見失うけれど
  あの景色の中にほら 答えはあるから 見つけられるから

  真夏の交差点 真夜中のレール 真昼の月 真冬 公園のベンチ
  もう 君がいなくても大丈夫だよ
  悲しくなったら空を見るよ 変わり続け変わらないもの
  そう いつまでも僕の思い出の中 微笑みかける君のような空を

  ゆるやかに続く坂道を 登り切ればきっとあの日のまま
  懐かしいあの場所
  今 前線の合間を縫って 嘘のように澄み切った空模様
  面映ゆいその光

  流れてく毎日と 進めない自分をすぐ誰かのせいにして
  あの頃の僕はただ 刺々しくて 弱々しくて

  まぶしい放射線 出発のベル 都会の雪 翳る鉄塔の向こう
  もう 君がいなくても大丈夫だよ
  あれからいくつも季節を越え その数だけ傷ついた心
  でも いつだって 僕は悲しみの中 探し続けた君のような空を

  真夏の交差点 真夜中のレール 真昼の月 真冬 公園のベンチ
  もう 君がいなくても大丈夫だよ
  悲しくなったら空を見るよ 変わり続け変わらないもの
  そう いつまでも僕の思い出の中 微笑みかける君のような空を  ♪

      −秦基博 「アゼリアと放課後」−


 
 繊細さと力強さ、ちょっとの感傷を抱えながらも前向きな姿。 こういう世界観を歌うと秦さんの声は本当にぴたっとくる、ような気がします。

小学生のころ…体育の授業が本当にイヤで、 ドッヂボールとか最低だと思ってたけれど、何故だか野球はやってみたかったのを思い出します。 野球を観に行ったことも、テレビで熱心に贔屓のチームを応援することもなかったけれど 「野球場」という言葉とイメージに、ものすごく憧れがあったなぁ…と。

 おとなしい女の子だったし、兄弟居ないから男子は未知の生き物で、 騒々しくて野蛮でおっかない、でも単純っぽいと不思議に思ってた。 児童文学のなかに出てくる「少年たち」へは漠然と憧れを持てるのに、 実際の「男子たち」にその共通点を見つけられないのは何故かな、なんて考えていましたっけ。

 この曲の中に出てくるかつての男の子は、 なんというか、物語に出てくる「少年たち」と、実際の「男子」を ちゃんと足して存在してる雰囲気に聴こえるところが惹かれるのかもしれません。 逞しさとナイーブさと熱い気持ちと冷静な目をもった、 ちゃんと現実の中で生きている男の子。 おとなになった姿の中に、その面影が見つけられる。

 かつて子どもだったころを忘れずに、でもちゃんと現実の中で踏んばってる。 頑張れ~!って声援送りたくなって、いやいや、頑張らなくちゃいけないのはわたしもよね、ってすがすがしくなるような気持ち。

 頑張ろうね、お互いに。

 そんな想いで聴いてます。


↓お菓子のハナシではないけれど…
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by farine12 | 2013-05-01 21:25 | はなうた♪/Humming♪ | Comments(0)

創作スタジオ粉工房のブログ。レッスンの様子や日々のあれこれを綴ります。


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